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恥ずかしながら、最近になって初めて子供の理科の教科書を見てみた。
理科の教科書というのは、個人的には見ていて楽しい。
写真資料も多いし、実験の説明などもおもしろい。
しかし、記述が散漫な気がする。
例えば、
ある問いかけがあり、それを実験で確かめ、結果を確認する、という過程が書いてある箇所をみると、実験器具についての説明、実験にあたっての注意事項などと、実験結果やその解釈の説明、参考になる他の実験などの記述が色々な囲み記事のような形で出てくる。
授業を進める身になって考えると、このような書き方で良いのだろうな…。
ただ、だいたい最後の単元のまとめの部分を見ると、ほんの一部のまとめしかない。
しかし、テストでは、実験道具や実験方法についても問われるようだ。
何となくだが、仮説→実験→結果・結論(実験の解釈) という本筋の流れと、実験用具や実験方法についての知識・留意点等をもっと明確に整理して記述してもらえないものか、とも思う。
理科教育など、私などにはまったくわからない分野ではあるのだが、子供の様子を見ていても、また自分の記憶をたどっても、小学校時代の内容はどうも散漫な感じだ。
理科の教科書の6年生の下巻を見ても、
・ 土地のつくりと変化
・ 水溶液の性質
・ てこのはたらき
・ 電気の性質とはたらき
・ 生物と地球の環境
と、内容が多岐に渡っている。
確かに学ばなければならない内容なのだろうが、地学・物理・生物の分野に渡る内容を細切れに学習するよりも、一つの内容・テーマにもっと時間をかけて、持続する興味を育む方がこの時期の理科教育としては意味があるのではないかとも思える。
実際、子供と理科の勉強をしていると、教科書の内容を超えて話が広がっていくことが多い。テスト勉強等の観点で言えば非効率なのだろうが、何より興味を持つことが大事なのではないかと思うのだ。
別に、子供が望まない限り、科学者や技術者にしたいわけではない。ただ、理科教育、「科学」教育はこの世界を理解する大きな基盤になるはずのものだし、もっと伸び伸びとした学び方を考えても良いのではないか、と思った次第。
実験方法や実験道具に解説も、特に「危険回避」のためにされているものが多いが、「実験」とはどういうものなのか、を理解させる教育、例えば、どう前提条件を揃えるのか、無関係な条件をどう排除するのか、どうすれば一定の結論を得られるのか、なぜその推論を立てるのかなど、考えるプロセスを教えるために資する内容であって欲しい気がする。もちろん、危険回避も重要だろうが…。
まとまりのない話になってしまったが…。
学校教育の時間内では「考える」事に費やせる時間が無いのだと思います。理科や社会科が暗記問題だと誤解される所以は、知識(実験結果)のみを伝える事で精一杯だからでは無いでしょうか?
そのくせ文科省の全国統一学力調査(国語と算数のみですが)ではB問題で発展的な思考力を問うてきています。
私も子どもに理科の指導をしていると必ず算数と社会科系の話が出てきます。繋がっているので避けられないんですよね。(国語はあんまし出てきませんが)
ぷっちーさん、コメントありがとうございます。
確かに放っておけば、子供自身が、理科や社会は暗記科目だと思ってしまいますね。
学校教育に大きな期待はしていないのですが、いっそのこと、勉強する項目を減らして「興味・関心を持つこと」を目的として授業をやれば良いのに、なんて素人ながら思ってしまいます。
子供に勉強を教え始めて少ししか経っていないのですが、理科や社会を教えていると、話が広がり過ぎて勉強の効率は悪い気もします。でも、かえってこの方が本当の勉強につながってるような気もするので、まあ受験もしないし、のんびりやっていけばいいかな、なんて思っています。